こんばんは。横浜市港南区上大岡のおいかわ歯科クリニック~横浜インプラントセンター上大岡~老川です。
今日は日曜日休診でした。来週はコロンビア大学教授D.ターナー先生のインプラントコースに参加、翌週はICOI(国際インプラント学会)参加のため海外なので、妻子と過ごしました。普段休みを頂いている木曜日も今週は私も診療いたします。
先週はインプラント手術が続き、すべての手術とも問題なく行えたと思いますが、全症例ともGBR(骨の造成)が必要でした。
最近のインプラント手術においてシンプルに骨がある方というケースは非常に減ってきております。ダメと分かっていながらも残し続けてしまった歯においてはそれだけ骨や歯茎が失われていることが多くなります。
日本人の国民性でもあるのでしょうが、明らかにダメと診断された歯を、もったいない精神で残し続けると後で痛い目を見ることがあります。
昨日は日本歯科麻酔学会認定医の妻の静脈内鎮静法による管理下にて、5本を抜歯、1本はソケットプリザベーションをCGF(自己血由来の成長促進因子)を用いて行い、他の抜歯部位へインプラントを3本、骨造成とサイナスエレベーションと共に行いました。
骨や歯肉の治癒をしばらくは見守らねばなりません。
さて、今日近所のドラッグストアへ妻のお供で行ったのですが、歯磨き粉コーナーを見てびっくり!
一つの薬局にどれだけ歯磨き粉売ってんねん!と突っ込みたくなるほどでした。
見てみると非常に高いものまで。当院で売っているもので一番高い歯磨き粉が1本1050円ですが、それ以上のものも…
売り文句には懐疑的なものも多く・・・中には歯茎が下がるのを防ぐ?というものまで。歯周病が進行している場所は、歯肉が腫れているのでしっかりと治療すれば必ず下がるものなのですが…どうしても下がった歯肉が嫌な方には歯肉移植等の方法で対処せねばなりません。
いずれにせよ思ったことは、これだけ色々なものが様々な売り文句と共に陳列されていれば、信じてみたくもなることと思います。私たち医療人の本来の仕事は病の撲滅です(多少オーバーな表現かもしれません)。もし、歯磨き粉で、虫歯や歯周病という病気が治癒したり、撲滅できるのであればそんなに楽なことはありません。
薬で倒そうとすると耐性菌というものができるのも世の常なのですが。
兎にも角にも言えることは、歯磨き粉で歯周病や虫歯は治らない。ということです。歯磨き粉に頼る前に、信頼できるかかりつけ医を見つけ、気になることをご相談いただきたいと思います。
明日は副院長林がインプラント手術です。妻が産前最後の麻酔となる予定です。私はサポートしつつ通常診療です。
では、明日も笑顔と感謝の気持ちを忘れずに前向きに過ごしたいと思います。
日本口腔インプラント学会専門医・認証医 ICOI Fellow(国際インプラント学会認定医)
歯科医師 老川秀紀
2012年06月10日 更新